頭痛の症例を元にQ&A形式で情報を公開しています。
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交通事故にあったんですが、その後めまいや頭痛が続いています。
むち打ち症、長期に渡って症状が続く場合は、椎間板ヘルニアの併発も考えられます。
交通事故の後遺症で悩んでいる方の大半は、むち打ち症の患者さんです。重症のむち打ち症は治りにくくて、医者も患者もお互いにつらい思いをします。
「外傷性頸部症候群(むち打ち症)」=首を急に捻られると筋肉や椎間板・末梢神経などの柔らかい組織の引きちぎられた所に出血が起こり、頚部痛が出現します。頚部痛や頭痛以外にも、めまいや耳鳴り・両手のシビレ感や、時として狭心症まがいの胸痛・倒れ発作などの症状が起こることもあります。症状は事故の直後から明らかなものが殆どですが、稀に1年以上も遅れて出現し、胸痛などのため救急車で運ばれる事もあります。また症状の長引くむち打ち症は、「気のせい」とか「うつ病」などと誤って診断されることもありますが、MRIで検査すると椎間板ヘルニアが見つかります。これは、痛みの楽な前屈み姿勢により、首の椎間板の変形が進行しているためです。レントゲンでは椎間板の変形は見過ごされていることがあり、6ヶ月毎のMRIでの頸部チェックと姿勢の矯正運動が必要です。
また、交通事故の患者さんは頭痛のために、枕が合わないことを相談されます。変形した頚部が脊髄を圧迫して頭痛になっているのです。しかし、むち打ち症の方は、枕よりも自分の首に責任があることが多く、枕に頼るよりも自分の首の変形や寝相を正すことが先決です。首の変形は、ストレッチ運動を中心とした首周りの筋肉トレーニングで改善できます。
交通事故の衝撃は本人はあまり記憶がないので、重症度を忘れがちですが、意外と強力な外力が加わっていることが多いのです。
椎間板の脱出と神経根の圧迫
正中矢状断面
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ヘビースモーカーの叔母さんが脳腫瘍で入院したとのことです。脳腫瘍とタバコは関係がありますか?
最近、タバコの吸いすぎの方に肺がんが増えていますが、肺がんが増えるに伴い転移性脳腫瘍は増加傾向です。
最近、タバコの吸いすぎの方に肺がんが増えていますが、肺がんが増えるに伴い転移性脳腫瘍は増加傾向です。
脳腫瘍には沢山の種類がありますが、転移性脳腫瘍はタバコが原因のことが最も多いと言われています。日本ではこれまでがん死亡のなかでは胃がんによる死亡が圧倒的に多かったのですが、1994年には肺がんで死亡される男性の患者さんが胃がんを超えました。この原因は肺がんは2センチぐらいにならないと発見されないからです。
つまり発見されるのが遅いというのが最大の原因です。当院では慢性の頭痛、セキ、血タンの患者さんに時おり肺がんと同時に転移性脳腫瘍が見つかります。喫煙が人体に与える影響は、それまでに吸い込んだたばこの煙の総量と密接に関係します。
a…1日当たりの平均喫煙量(本数)
b…喫煙をしていた年数
吸入量はaとbをかけ合わせた喫煙指数(ブリンクマン指数)が用いられます。
例えば、1日1箱(20本)のペースで、20年吸い続けた場合の喫煙指数は、
20(本)×20(年)=400 となります。400以上は肺がんになりやすいデータがあります。
ドイツ人ミューラーの研究によると非喫煙者は肺がんになった人は3.5%と低く、喫煙者は65.1%と高率でした。
肺がんは喫煙と最も関連性の高い疾患と考えられています。肺がんが多いのは先進国に共通した特徴ですが、21世紀に入った日本でも、肺がんが胃がんを超えて最も多いがんになると予想されています。肺がんは脳に転移することが最も多いわけですが、転移性脳腫瘍が小さい場合はガンマーナイフ(放射線治療)で治療します。脳腫瘍にならない1日の喫煙量は3本未満です。
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一月前に友人が酒を飲んで酔っぱらい転んで頭を強打しました。しばらくしてフラフラして頭痛があり病院に行ったら頭の血腫除去手術を受けたらしいです。どんな病気でしょうか?
慢性硬膜下血腫だと思われますが、高齢者や多量の飲酒をする者に多くみられる頭部外傷後の頭蓋内血腫です。手術で治りやすい病気です
頭部外傷後,数週間以降に症状が出ることが多く酔っぱらったり、つまずいたりして転んだり等ちょっとした軽い外傷後に出現することが多く、外傷の既往がはっきりしないこともあります。高齢者や多量の飲酒をする者に多くみられる傾向があり圧倒的に男性に多いのも特徴です。
症状として、意識障害(おかしなことを言ったり、いわゆるボケの症状が多い)頭痛、頭重感、半身麻痺などの脳の局所症状で発生することがあります。
老人性認知に比べ進行が速やかであり、周りがビックリして“お父さんが急に呆けた”と言って病院に連れて来られることもあります。日ごとに麻痺が増強するので本人も呆然としています。MRI検査では下図のように誰が観ても解るような高信号の脳内血腫が見つかります。両側性の場合にはCT検査のみでは見落とされることがあり注意が必要です。
硬膜下血腫の内容はモーターオイル様の液体成分ですが、新旧の出血の成分が混ざっていることもあります。
治療は穿頭して内容の血腫を洗浄し除去することですが、予後は手術治療により良好です。脳神経外科の手術の中でも一番簡単で、一番患者さんに感謝される良性の病気です。
図はMRIで右前頭葉から側頭葉にかけ多量の慢性硬膜下血腫を認めます。1週間前から転びやすく激しい物忘れのため受診されました。手術をして正常に戻っています。
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脳ドックではどのような事がわかるのでしょうか?
脳ドックでは脳の病気の予防や早期発見が出来ます。脳の健康はご自分で守る事が可能です。
脳卒中は、ある日突然発病し多くの場合、後遺症として麻痺などの障害が残るとても重篤な病気で、死に至る場合も少なくありません。脳は一度損傷されると修復ができない臓器ですから、後遺症は、ある程度軽くなっても完全になくなることはあまりありません。つまり脳卒中は発病してから治療するよりも、できる限り病気にならないように予防することが大切です。当院では脳の疾患の予防及び早期発見、早期治療を目的にMRI(磁気共鳴画像診断装置)を使った最新の方法で脳の検査を行う「脳ドック検診」を行っております。最近、脳梗塞をはじめ、働き盛りの方々のクモ膜下出血や、自覚症状の無い無症候性脳梗塞などはとくに増加の傾向がみられています。これらに対して従来の検査では発見は困難でした。当院ではMRIによる血管撮影(MRA)を追加することにより、これらの疾患を早期に発見することが可能となりました。例えば、クモ膜下出血は脳動脈瘤(脳の血管にできるコブ)が破裂して起こるもので、発病後24時間以内に死亡する「突然死」につながる確率の高い病気ですが、脳ドックで脳動脈瘤が発見されれば、破裂する前に治療を行うことも可能なのです。
また、頚部エコー検査では頚部の血管を調べることで脳梗塞などに発展する可能性のある血管の動脈硬化が非常に詳しく分かります。とりわけ検査をお勧めしたい方は、家族に脳卒中経験者がいる方や、高血圧症、高脂血症、糖尿病のある40代以上の方です。当院では受診者の脳の血管を撮影し、回転3次元画像をビデオテープに収めて差し上げております。定期的に検査を受けられると、その方の脳の変化がわかりやすいためです。現在のご自分の脳の健康状態を詳しく知るためにも、ぜひこの機会に「脳ドック」の受診をご検討下さい。
MRA:正常な脳血管
エコー:頸部頸動脈?
左は正常、右は脳梗塞になりやすい血管狭窄像
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